Philippine Department of Agriculture – Tokyo
和牛需要開拓に奨励金 在庫保管支援の後継策 農水省

和牛需要開拓に奨励金 在庫保管支援の後継策 農水省

農水省は、和牛肉の在庫解消と新たな需要開拓を支援する「和牛肉需要開拓支援緊急対策事業」の詳細を固めた。食肉業者を対象に、新たに販売を増やした和牛肉の重量に応じて奨励金を交付する。ヒレ、リブロース、サーロインの交付額は1キロ当たり800円。需要開拓計画の策定が要件だ。  2023年度の農畜産業振興機構(alic)事業として41億円を計上した。コロナ禍の需要減で積み上がった在庫の保管料などを支援する、22年度までの「和牛肉保管在庫支援緊急対策事業」の後継策と位置付ける。  コロナ禍による和牛需要低迷の影響が長期化し、在庫量は依然、高止まり傾向にある。23年度に出荷される肥育牛は導入時のもと畜費が高く、同省は「枝肉価格が低下すれば、肥育経営に影響が大きい」(食肉鶏卵課)とみる。  そこで、食肉業者が産地から和牛の枝肉を仕入れ、小売りや外食といった実需者に部分肉で販売する需要開拓を後押しし、在庫解消を目指す。奨励金の単価は販売する部位ごとに異なり、ヒレなど三つが同800円、肩ロースなど、「ロイン」以外の部位には同300円を交付する。  支援を受けるには、原則として実需者1社ごとに「需要開拓計画」を作成し、alicの承認を受ける必要がある。計画には、①産地から販売先までの供給の流れ②産地との連携内容③販売重量――などを記載。1計画当たりの販売重量は2・5トン以上25トン以下とする。  事業は23年度限定で、年度内に4回公募を行う。初回の公募締め切りは4月中旬の予定。食肉業者が所属する団体ごとに計画を取りまとめて、alicに提出する。 引用:https://www.agrinews.co.jp/news/index/141102

自走式SSを7万円で自作 静岡の果樹農家、廃ハーベスター活用

自走式SSを7万円で自作 静岡の果樹農家、廃ハーベスター活用

静岡県伊豆の国市の果樹農家、水口薫さん(73)は、廃品のハーベスターなどを利用し、わずか約7万円で、果樹園用の自走式乗用型スピードスプレヤー(SS)を自作した。省力的な双幹形垣根仕立ての園地を造り、高齢を克服する省力農業に挑戦する。  SSの大きさは全長2・4メートル、幅1メートル、全高1・9メートル。近所の稲作農家の不要になった自走式ハーベスターの脱穀機を取り外し、クローラ型の台車を利用した。台車の上に鉄板を付け、その上に300リットルのポリタンクと、家にあったポンプを載せて固定した。  エンジンは大手の農機会社製で6馬力、ポンプの最高圧力は4・9メガパスカル。十分な性能だと見ている。  ポンプはオーバーホールし、消耗部品は新品に取り替えた。噴霧部は、約5万円で購入した中古の野菜用ブームスプレヤーを利用した。ブームを車体先端に設置し、左右に1本ずつ立たせた。  鉄工所に依頼し、鉄パイプで座席を載せるフレームを作り、取り付けた。防除は、ハンドルの前に設置したバルブを操作する。  かんきつ類を中心に果樹と水田約40アールを経営する水口さんは「動線が一方向の並木植えとSSで、高齢でもできる省力的な農業を目指す」と話す。(静岡) 自作のSSを水で噴霧試験する水口さん(静岡県伊豆の国市で) 引用:https://www.agrinews.co.jp/news/index/141120

半島の農産物をネットでPR 国交省 規格外・未利用品の販路開拓も

半島の農産物をネットでPR 国交省 規格外・未利用品の販路開拓も

国土交通省は、半島地域の農水産物や加工品の情報を集約し、インターネット上の特設サイトでPRしている。「半島産品データベース」と銘打ち、食材の特徴や販売価格、提供時期などを紹介する。都市部の流通事業者やバイヤー、飲食店との橋渡しをする。規格外の果実や野菜にも光を当て販路開拓を後押しする。  半島振興法に基づく「半島振興対策実施地域」に指定する22道府県194市町村の産品を扱う。現在、約500品を掲載している。  半島地域は、古くから農業や漁業が盛んな一方で、人口減少や高齢化が進む。都市部の事業者が商談に訪れにくいなど、地理的に不利な点もある。  特設サイトでは、半島地域の産品を簡単に検索できるようにした。販売者名や所在地、連絡先、食材の内容量、調理方法などを掲載し、商談に役立ててもらう。輸出にもつながるよう、ハラルなど国際認証の有無も紹介する。サイズが小さいタマネギや摘果ミカンなど、規格外品や廃棄食材も取り扱う。発生時期や推定量などを記載し、加工業者や飲食店での利用を促す。  今春にも、市町村を通じて、同サイトに掲載する産品の追加募集を予定する。同省は「半島ならではの食の魅力をサイトで発信し、ブランド化につなげたい」(半島振興室)と意気込む。 引用:https://www.agrinews.co.jp/news/index/141139

特産茶で…ととのう サウナ発、香る「ロウリュ」 喉潤す玉露

特産茶で…ととのう サウナ発、香る「ロウリュ」 喉潤す玉露

あす7日は「サウナの日」。サウナブームが続く中、合わせて地域の特産茶の魅力を発信する動きが広がっている。蒸気を発生させる「ロウリュ」で水の代わりに茶を使う例や、サウナ後の水分補給として特産茶の多彩なメニューを用意する例もある。施設によっては観光客も訪れるとあってPRにはうってつけ。農家が主導する取り組みもあり、観光の活性化と茶の消費拡大を目指す。(柴田真希都)  サウナの日を日本記念日協会に申請した日本サウナ・スパ協会によると、現在のサウナブームは2014年ごろから続く。最近は小規模サウナやイベントが増えているという。 観光客にPR  こうした中、独自性を出そうと趣向を凝らすサウナも多い。佐賀県武雄市にある御船山楽園ホテルの大浴場「らかんの湯」では、男性用サウナで利用者自ら焼けた石に嬉野茶を注ぐ「ほうじ茶ロウリュ」を行う。サウナ好きの小原嘉久社長が「県産素材で何かできないか」と探す中で茶に行き着いた。嬉野市の茶師が専用に焙煎(ばいせん)した茶葉を仕入れ、ホテルで毎日抽出する。新鮮な香りが売りで、日帰り客も予約待ちとなる人気だ。  福岡県八女市の健康増進施設「べんがら村」は22年4月にサウナを拡充。カフェも新設し、飲料やスイーツなど八女茶メニューを10程度そろえる。水分補給につながる飲料に力を入れ、ラテやスムージーに加え、茶葉に湯を注いで風味を楽しむ「八女玉露セット」(400円)や八女茶を入れるビールもある。指定管理者であるYMサービスは「海外の人も含めて好評で、八女茶を知る機会になっている」と話す。 農家自ら提案  静岡県では県内若手茶農家7人が、サウナと茶を一緒に提案する「T―GATE(ティーゲート)」を結成。県内イベントなどに合わせてテントサウナを設置したり、サウナ施設に出向いたりして、香りが出る専用の茶を使った「ロウリュ」を実施。サウナ後にも静岡茶を提案する。  メンバーで宇津山製茶(浜松市)の宇津山公啓さん(45)は、サウナでタオルをあおいで熱気を送る「熱波師」の資格も取得した。「茶は長い歴史の中で常に進化してきた。サウナで香りを楽しむのも新しいスタイル。生産者に面白く、客も喜ぶように、需要を喚起したい」と話す。 引用:https://www.agrinews.co.jp/news/index/141131

青果流通3社が協業 加工・業務用 国産供給拡大へ

国産青果物の安定供給に向け、青果流通・加工大手3社による協業が動き出す。エア・ウォーター(大阪市)が、デリカフーズホールディングス(東京都足立区)、ベジテック(神奈川県川崎市)との資本業務提携締結に合意した。国内農家の減少や輸入品の高騰を受け、国産青果物の調達から加工、販売までの供給網を強化。加工・業務用の供給拡大につなげる。  エア・ウォーターは、北海道など大産地の調達網が強み。デリカフーズは全国3万の飲食店を顧客に持ち、ベジテックは仲卸業を通じて小売りや中食に広く販路を築く。  JAグループとの取引も多い3社の売上高合計は約2400億円(2022年3月期)。単純な比較はできないが、国内卸売市場の青果物取扱高と比べると、1割弱となる。  協業の内容は多岐にわたる。原料調達では3社が契約産地と個別に築くルートを集約、効率化。4月には北海道産の調達をエア・ウォーターに集約する。  加工では、カットや加熱、冷凍など各社が持つ機能を組み合わせる。顧客ニーズに応じて商品を開発する。  3社で計120ある物流拠点の共同活用も進める。契約農家から産地側の拠点まで運ぶ調達物流、産地・消費地側双方の拠点を結ぶ幹線物流は、エア・ウォーターが担う。消費地側の拠点から顧客への配送物流はデリカフーズが手がける。  業界の関心は高い。首都圏市場の卸売会社は「多様な商品に加工する施設とノウハウを持ち、物流拠点も持つ大手企業の連携。青果流通に与える影響は大きい」とみる。  3社の協業は、国内生産基盤の弱体化や気候変動、輸入品の高騰などから、国産青果物の供給網強化が必要との判断からだ。  エア・ウォーターの豊田喜久夫会長は2月の会見で「全ての加工、物流、調達機能を共有し、互いに発展できる組み合わせをつくり、日本の農業を支えたい」と抱負を語った。 引用:https://www.agrinews.co.jp/news/index/141368

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