2023年3月17日
シストセンチュウ 大豆で抵抗性品種 農研機構、寒冷地向け
農研機構は、ダイズシストセンチュウに抵抗性を持つ寒冷地向けの大豆新品種「リョウユウ」を育成した。ウイルス病にも抵抗性を持ち、病虫害による減収や品質低下を防げる。被害に悩む農家に、土壌診断などで原因を確認した上で提供していく予定だ。
ダイズシストセンチュウのレース1と3に抵抗性を持つ。レース1が発生している畑での栽培試験では、寄生は確認されず、正常に生育できた。ダイズモザイクウイルス、ラッカセイわい化ウイルスにも抵抗性を持つ。
北東北や山間部など寒冷地での栽培に向く。成熟期は「やや早」の早生。草姿は交配元の品種である「おおすず」に似る。子実の大きさは「おおすず」よりやや小さい。豆腐、煮豆、みそなどの加工適性がある。
東北など本州以南の栽培に向く品種で、レース1に抵抗性を持つものは初という。同機構東北農業研究センターは「被害が広がる前に先行して開発した。ウイルス病にも強く、安定生産につながる」としている。

引用:https://www.agrinews.co.jp/news/index/140379