Philippine Department of Agriculture – Tokyo

輸入規制撤廃へ進展なるか 韓国との関係修復の兆し 協議の行方焦点

韓国政府による元徴用工問題の解決策発表を受けて日韓両政府が関係修復に動く中、東京電力福島第1原子力発電所事故後に韓国が設けてきた日本産食品の輸入規制の撤廃に期待がかかる。同国は2022年の日本の農林水産物・食品の輸出額が6番目に多い。撤廃されれば輸出増に弾みとなるため、協議の行方が焦点となる。

 同国の尹錫悦大統領が16日に来日し、東京都内で岸田文雄首相と首脳会談を行う。この場で、輸入規制も議題に上る可能性がある。

 韓国は11年の原発事故を受け、日本産の食品に、最も規制の強い「輸入停止」措置を設ける。日本が出荷を制限したことがある品目が対象。農産物では福島、宮城県産の米や大豆、福島県産のホウレンソウやカブなどで、該当品目のある県の数は15に上る。既に制限が解除されている場合も輸入停止措置が続く。他に青森、宮城、福島など8県産の全ての水産物も対象だ。

 輸入停止の対象になっていない品目でも、日本からの輸出時には各種証明書の添付が必要だ。宮城、山形、福島、茨城など13都県産の全ての食品には、放射性物質基準に適合することの証明書の添付を求める。13都県産以外の食品も、産地証明書が必要になる。

 さらに、現地で通関する段階で別途、放射性物質検査が行われる場合があり、結果次第で追加的な証明書を求められるという。

 日本側はこの会談を「両国の関係強化に取り組む機会としたい」(岸田首相)考え。規制の撤廃に向けた協議の加速化が期待される。ただ、「日本産の安全性に懸念を持つ消費者が依然として多い。(撤廃は)簡単ではない」(日本政府の交渉筋)との見方もある。

引用:https://www.agrinews.co.jp/news/index/142690

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