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米運搬専用に貨物列車 全農が青森→大阪で実証 「24年問題」対応

米運搬専用に貨物列車 全農が青森→大阪で実証 「24年問題」対応

JA全農とJR貨物は、車両丸ごと貸し切って米を長距離輸送する貨物列車「全農号」の実証に乗り出した。トラックドライバーの労働制約が強まる「2024年問題」に向けた対応。鉄道輸送を取り入れ、米の安定供給に向けた輸送ルートを確保する。東北、北陸など米産地を通って大阪まで運ぶルート。今後、本格導入を視野に入れる。(鈴木雄太)

 24年度からトラックドライバーの時間外労働の上限規制が強まり労働力の不足が懸念される。ドライバーの負担軽減へ、トラックから船舶や鉄道への輸送に転換する「モーダルシフト」が注目されている。重量物の米は、積み降ろしの負担も大きく、取り扱いを敬遠する業者が出てくる懸念もあり、輸送力の確保がより重要となる。

 米は主産地が東日本に集中しており、遠隔地にある消費地への安定供給が欠かせない。

 「全農号」の実証は5日の午前7時半に青森県八戸市の貨物駅を出発。秋田、新潟、金沢などの各駅で、周辺産地の倉庫からパレットやフレコンの形態で積み込み、6日の午後5時半に、大阪市の貨物駅にコンテナ100基分(500トン)の米を届けた。大阪から西日本の消費地に供給することを想定する。

 実証では、日曜日から月曜日にかけて運行する、休眠していた週末ダイヤを利用。JR貨物は「平日と比べ荷動きが少なくなるため、貨物列車の有効活用につながる」とみる。

 貨物列車を貸し切る場合は、最大積載量の100基分を満載にする必要がある。全農は幅広い実需からの注文を取りまとめていることで、対応が可能になった。全農米穀部は、「輸送力確保に手応えはある。定期的な輸送に向けて取り組んでいく」と展望する。

東北などから米を運ぶ「全農号」。実証では記念にマークを取り付けた(6日、大阪市で=木村泰之写す)


東北などから米を運ぶ「全農号」。実証では記念にマークを取り付けた(6日、大阪市で=木村泰之写す)

引用:https://www.agrinews.co.jp/news/index/141660

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