「カルピス」牛乳入りに 全農・アサヒ飲料 国産消費拡大へ初の連携商品
需要が低迷する牛乳・乳製品の消費拡大へ、JA全農と飲料大手のアサヒ飲料は24日、初の連携商品を発表した。アサヒ飲料の乳酸菌飲料ブランド「カルピス」の新商品で原料に国産牛乳を使う。「国産ミルク&カルピス」として、11月1日から全国のコンビニやスーパー、エーコープ店舗などで販売する。両者は、今後も国産の牛乳・乳製品を使った商品開発を検討していく。
今後も商品開発検討
原料に国産農畜産物を使う全農のブランド「ニッポンエール」との連携商品として売り出す。従来製品の「カルピスウォーター」でも使っていた脱脂粉乳に加えて牛乳を使う。
牛乳を使うことで、カルピスの甘酸っぱさに牛乳のこくが加わり、まろやかな味に仕上げた。原料となる脱脂粉乳と牛乳は全農が供給する。
これまでもアサヒ飲料は、「カルピス」ブランド商品に国産生乳・乳製品を使ってきたが、全農との連携を通じ、今後も消費拡大への取り組みを一層強化する考え。同社は「乳原料を使うカルピスブランドとして、消費を促す活動の一端を担いたい」(マーケティング本部)と話す。原料を供給する全農は「牛乳の消費拡大、市場活性化に貢献していきたい」(営業開発部)と意気込む。商品はペットボトル500ミリリットル入りで、希望小売価格は173円。
コロナ禍で落ち込んだ生乳需要は、依然として低迷を続ける。農水省の牛乳乳製品統計によると、8月末現在の脱脂粉乳在庫量は前年同月比7%増の9万6803トンとなるなど、高水準の乳製品在庫も課題となっている。11月からは大手乳業各社が牛乳・乳製品の値上げを予定しており、酪農・乳業界内外を巻き込んだ消費拡大への取り組みが求められている。
引用:https://www.agrinews.co.jp/news/index/112145