「白神ねぎ」台湾へ 海外販路で需要拡大 評価高く秋冬追加輸出も JAあきた白神

台湾向けに輸出される「白神ねぎ」(秋田県能代市で)
【あきた白神】JAあきた白神は、本年度から「白神ねぎ」の販路拡大を目指し、台湾への輸出に乗り出した。8月から今月にかけ、合計500キロの夏ネギを輸出。現地では「見た目も良く、自信を持って顧客へ提案できる」と高評価で、当初予定していなかった秋冬ネギを追加で輸出することも決まった。
輸出は秋田銀行グループの地域商社「詩の国秋田」と、行政機関の協力を得て始めた。
輸出品の「白神ねぎ」は東京都中央卸売市場大田市場を経由し、台湾が指定する荷受会社を通じて、空輸で現地に到着。台湾の百貨店で販売する他、料理店向けに業務用として納品している。価格は百貨店の食材売り場で、2本260台湾ドル(日本円で約1200円)で販売する。
「白神ねぎ」は国内ではブランドネギとして一定の知名度を誇る。さらに需要を拡大するため、海外に販路を求め、農家の手取り向上につなげる狙い。他にも台湾に輸出しているネギ産地はあるが、高品質・安定生産を心がけ、売り場を確保し、「白神ねぎ」ブランドの優位性を高める。
台湾と日本では、ネギ栽培に使える農薬が異なり、同社台北支店が台湾の農薬基準を調査。JAが、生産者に基準を満たすネギ栽培への協力を求めて営農指導などを行い、約1年かけて準備してきた。
JA販売課の清水貴智経営相談員は「台湾でも受け入れられると自信を持ち準備してきた。販路拡大の観点から、白神ブランドの他品目も積極的に海外進出を目指したい」と意気込む。
JAは9月上旬の台湾の中秋節のセール期間中、食品売り場でプロモーション販売を行う。期間中の台湾消費者の反応を見ながら、一層の販路拡大に取り組んでいく。
引用:https://www.agrinews.co.jp/ja/index/102174